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ワイキキに負けない浜にーと養浜計画が進む白良浜 「本社チャーター機より」

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白良浜保全構想図(傾斜部分が計画にのぼっている)

 ワイキキに負けぬ海水浴場へ

 第二白良浜も計画

 先ず五十b沖へ汀つき出す

 関西でも有数の海水浴場白浜温泉・白良浜の白砂が年々「減少」、何とか養浜計画」と白良浜海岸保全対策連絡協議会(会長・岩垣雄一京大教授)で協議している。構想として白良浜横に「第二白良浜」の人工浜計画や、現在の浜を五十b沖へへ広げ、砂の流出を防ぐための防波堤をつくろうというもので、三月にまとめ、五十七年から一部着工の見通しで、ハワイのワイキキに負けけないような浜をーと期待されている。

 全国一白い砂といわれる白良浜には、海水浴シーズンには延べ約七十万人が訪ているが、その名物の砂も年々「減少」。このため、近くの工事現場から見つかった白砂を搬入してかさ上げしたが、このあとは白砂の供給源が無く、風や波で細る一方という。
 このため昨年京大、和大教授や国、県の関係者、片田町長ら十一人で白良浜保全対策協を発足させ、漂砂、航空写真、汀線調査や沖合数十カ所をボーリングして地質調査を続けている。

 この調査から現在の白良浜(長さ約五百b、幅七十b)は、海水浴場の一人当りの面積は十分でないーとして、汀線を沖合五十bまで砂を入れて広げる。さらに、「第二白良浜」として現在の白良浜横(電電公社の保養所「望洋閣」前から湯埼トンネルまで)に長さ約二百b、幅約五十bの人工浜をつくる構想も出ている。汀線の拡張は沖合に同質の砂がかなりあり、ポンプアップで年度内にも着工可能という。

 ただ、あげた後との砂の流出の防止が難しいので権現崎先端に防波堤や、白良浜の湯埼側と、人工浜の湯埼側の二カ所に防波堤をつくる計画もあり、この構想の具体化には総工費約四十億が見込まれるが、何とか国の事業で、と働きかけている。

 片田良穂白浜町長の話

 白良浜白浜の命でもあり、養浜計画をぜひ進めたい。国の事業として取り組んでもらうよう働きかけて行く。実現すれば全国でもまれな「ワイキキにも負けない浜になる。同浜への排水問題(約百二十億円)もあわせて考え行く。とにかく今年から一部着工出来ると思う。                                参照 昭和57年1月1日 紀伊民報