大神宮             江津良           Photo/2005-10-28

 江津良地区の人々が「大神宮」と親しく呼んでいるお宮さんがある。この地にいつごろ、鎮座したのかその由緒沿革については古記録もなく、祭神も不明であるが伝承として「昔、江津良地区に祭られていた三体の神さんを合祀したものといわれ、大神宮の名前も行者さんにつけてもらったものである。」と伝えられているにすぎない。境内には小社が建てられ、「漱泉(そうせん).明治十一年三月吉日 当浦若中」と彫られた手水鉢が奉納されている。社の近くには「神野」「神子屋敷」と呼ばれる地名も残されている。

 祭礼日は毎年十一月十二日・十三日の両日と決め、十二日の夜は宵宮といって、輪番で設けられた宿で会費制の親睦会が行われている。十三日は午前中に式典が行われ、神主の祝詞奉納、投餅の行事がある。祭礼中宿の家では、「大神宮」と書かれた軸を掛け、供物をする。式典終了後は来年度の宿に軸を預け、その年の宿を無事勤めたことになる。また大神宮さんにはかつて浜辺の背後の山上に祭られていた金刀比羅神社も合祇されている。  2005年11月13日の祭礼の写真