熊野三所神社                                   Photo/2005-10-23

 社 号 熊野三所神社
 所在地 白浜町瀬戸七四四番地
 祭 神 いざなみ命 配祀 事解男(ことさかお)命 速玉男(はやたまお)命     
 全国の地方の神社の祭神は不明なものが少なくなく、明治の神仏分離令の際、神官らが社名により祭神を定めた例はすこぶる多い。しかし当社の祭神名は既に「瀬戸古事」や「文久二年の書上帳」に明記されている。
 勧請の年代は不明であるが、由緒は古く、斉明天皇行幸ののち、熊野三山(熊野本宮大社・速玉大社・那智大社)の御分神を奉斎し、熊野三山参詣に替えたとの口伝がある。

 第三十七代斉明天皇御幸の砌御腰掛けられた玉座の石          Photo/2005-11-13
 境内神社 地主神社、八坂神社 恵比寿神社

               地主神社       Photo/2005-10-25

                   八坂神社   Photo/2005-10-25

  遙拝所                                                   Photo/2005-10-30
 神籬(ひもちぎ)(中央の榊)をとおして天照坐皇大御神(あまてらしますすめおほみかみ)様を始め八百万神様にお参りする遙拝所。  古くは本社建替の折、御祭神を遷してこちらにお祀りをした。

 恵比寿神社                                   Photo/2005-10-28
 境内 一万二三三坪。
 火雨塚古墳社叢(しゃそう)は昭和四十七年(一九七二)四月、県文化財に指定された。御座船庫には、昭和六年(一九三一)六月天皇陛下が行幸され海産動植物を採取された際のご座船が安置されている。


 江戸時代には九月九日に祭礼が行われ、「瀬戸古事」には、「神酒を捧げ、神楽を奏シ、里人参詣人多し、近年ハかぶきも有り。」との記事がある。現在は十月十七日が例祭日となっており、当日の神事として古式にのっとり、「幣の舞」 「剣の舞」 「牡丹の舞」 「寝麻子」 「帯扇の舞」の五段からなる獅子舞が奉納されている。また大当番は宝永元年(一七〇七)初代九郎太夫から引き継がれ、現在に至っている。

 参考 ま犬など  灯篭 海上安全の御神燈